これは大変なことやと思うよ

とある田舎者(90.1%)の戯言です

“文学少女”と神に臨む作家【ロマンシエ】下感想

いよいよ本編最後です

引き続きジッド(自分は学生時代ジイドと習った)の『狭き門』をなぞってストーリーが展開されます

読む前に読みたいと思う反面、これで終わってしまうのか・・・と感慨深いものがあり、終わって欲しくないと感じてました
このような感情はホルス・マスター15巻前、吉永さん家のガーゴイル15巻前、卓球場シリーズ4巻前以来です

最後だけあって全ての謎やこれまでに登場した全てのキャラクター、エピソードが登場し、正にラストを飾るに相応しい内容です
最後になぜ遠子が心葉を知っていたのか?という疑問が残りましたが、8章の最後で明らかになります

そして、心葉、遠子、それ以外のキャラクターの結末が鮮やかに描かれてます

5章以降の展開はまさに急展開で、ページをめくる手が進み、文字を追う目が釘付けでストーリーにのめり込みました

分野は違えど、EVER17Steins;Gateに通ずるものがあります

キャラクター描写と、ストーリーの伏線の回収の巧みさには定評がある。(野村美月Wikipediaより引用)

まさにその通りだと思います

読み終えた後は感動しましたが、終わってしまった寂しさを感じます

全巻読んだ今なら言えます

これは紛れもない名作です

騙されたと思って読んでほしい作品です

残り111冊

以下印象に残った言葉










































どうして、誰もみんな、狭き門をくぐらなければならなかったのか・・・・・・。

決めるのは、いつも去るほうなのだ。残されたものが、いくら泣いても願っても、無駄なのだ。

死ぬより辛い苦しみを味わいながら!重ねた罪に押し潰されて息ができなくなっても、行き続けなきゃならないのよっ

真実を見据えることのできる人になりたいと望んだのに、暴かれた自分の弱さにさえ、打ちのめされ、泣き崩れている。

打ちのめされ、抉られ、倒れても、生きている限り変化は訪れる。歯を食いしばり、覚悟を決めて、一歩踏み出せば――。

物語の読み方は、ひとつではない。登場人物の数だけ、別の物語がある。

ぼくはこれから、道化のように、哀しみを隠して笑おう。
ときに幽霊のように渇望し、ときに愚者として決断し、堕ちた天使のように穢れにまみれても、月と花を胸に抱いて、聖地へ向かう巡礼者のように歩き続けよう。