2時にバイトを終えて閉店までQMAし、帰宅後に読みました
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/08/30
- メディア: 文庫
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主人公である遠子の居候先の櫻井流人が初登場しました
2巻の物語のキーワードとなる文学作品は沢山ありますが、エミリー・ブロンデの『嵐が丘』で九條夏夜乃、雨宮蛍を中心とした悲しい愛憎劇でした
この巻は姫倉麻貴が大活躍します(1巻の設定が大々的に活かされている)
300ページとファミ通文庫にしては長い作品ですが、読んでいくうちに次々と真実が明かされ、ストーリーにのめり込んでいきました
序盤、中盤に出てきた言葉が終盤にもう1度登場しますが、終盤にみると背景や意図が解ってより深みが出て感動しました
繰り返しますが2巻のストーリーは重く、暗く、儚く、そして切なく、読み終えた後も何か言葉に出来ない寂しさを感じます
暴露すると少し泣きました(苦笑
一番涙腺が緩んだのは最後の暗号です
ちなみに一番泣いたのは吉永さん家のガーゴイルで9巻、10巻を連続で読んでて10巻の終盤でのユキとガーゴイルのやりとりはガチ泣きしました
ファミ通文庫信者の贔屓目が入っているかも知れませんが、この作品が「このラノベがすごい!」で1位に選ばれた理由がよく解るような気がしましたし、納得です
以下、印象に残った言葉
人間の感情で一番強いのは憎しみじゃないすか?愛情は時間が経てば薄れて変わってゆくものだけど、ホンモノの憎しみはそう簡単には忘れられないものだし、時間が経つほど強く大きくなってゆくもんだと思いませんか?(中略)愛しているから憎み続けることができるし、憎んでいるから愛し続けることができるって
ぼくを突き動かした、嵐のような衝動がなんであったのか、到底説明することはできない。
けれどきっと、そういうことがあるのだ。心より先に体が動いてしまうということが。頭の中から、恐怖とか、ためらいとか、卑屈さとか、計算とかそんなものが一瞬にして吹き飛んでしまうことが。
そんな風にして、伝えなければならないことが―。
―わたしも、どこか別の世界へ行けたらいいのにな・・・・・・。この本の女の子みたいに・・・・・・わたしも、昼の世界へ行けたらよかったのに・・・・・・。
―・・・・・・それは、内緒よ。誰にも、言ってはいけないの。
流人、心葉、蛍の心情から印象に残った台詞や心理描写をチョイスしました
最後は今思い出しても泣けてきます
残り117冊